最後のアウトを三振でとると、グラブを軽くたたいた。広島岡田が9回4安打1失点。113球でリーグ一番乗り、自身初の完投勝利で2勝目をマークした。「1人1人に投げようと思った結果、最後まで投げられた。最初から全開でいけたのがよかったと思う。自分の投球を重視しました」と笑顔。初回に4点の援護も受け「大きかったです」と12安打7得点の攻撃陣にも感謝した。

 ついにたどり着いた。前回登板の8日ヤクルト戦は9回に打たれて降板。「力みが出た」と素直に明かした。今度は最後まで落ち着き、9回も148キロを投げるなど冷静。3者凡退で長旅を終え「投げきれてよかった」と照れた。緒方監督も「前回彼を降ろしたのは、自分のなかで期待を込めた意味もあった。投げきったことは大きな自信にしてほしい」と評価した。競うように結果を残す若手が頼もしい。【池本泰尚】