中日が苦心の末にサヨナラ勝ちをもぎ取った。

 同点の9回2死二、三塁。ドラフト2位の京田陽太内野手(22)が放った打球はやや三遊間寄り。三塁鳥谷がはじき、急いで一塁に投げたが俊足ルーキーのヘッドスライディングがわずかに早かった。

 開幕からゲレーロ、ビシエド、平田と並ぶクリーンアップを組んできたが3人そろって得点圏打率1割台と効率が悪かった。森繁和監督(62)は16試合目で打線改造を決断。ゲレーロを外し、ビシエドを来日2年目で初めての4番降格となる7番にした。3番大島が8回の同点打を含む4安打と大当たり。最後は初めて1番に入った京田の足が生きた。

 指揮官は「投手が踏ん張って、打線もよく追いついた。スカッとはいかないけど、よしとしてください。みんな勝ちたいのは一緒です」と振り返った。連敗を3で止めて、ようやく今季4勝目。ベンチの決断がノドから手が出るほどほしい結果をもたらした。【柏原誠】