西武中村がまたひとつ金字塔を打ち立てた。4回の先制2点本塁打で、通算915打点に。清原和博が持つ球団在籍間の史上最多記録に並んだ。「清原さんは移籍しなければ、もっと打点を挙げていたはず」と謙遜したが、同氏を抜いて球団史上最多とした通算本塁打数(現在338本)に続き、名門の歴史に名を刻んだ。

 本塁打自体も技ありだった。楽天先発釜田のカーブにやや泳ぎ気味になりながら、右手を離した大きなフォローでうまく拾い上げ、左翼スタンドまで運んだ。「犠飛でよいと思っていたけど、うまく芯に当たって飛んでくれました。まあ、たまにはこういうホームランも打ちますよ」とニヤリと笑った。

 子どものころは本塁打ばかりを狙っていたと振り返りつつ「一発で点が入るし、本塁打はやはり特別。見ているファンのみなさんもきっとそうだと思う」と話した。子どもたちの心に、会心の本塁打、そして打点のシーンを刻み込んだ。