ソフトバンク甲斐拓也捕手(26)が子どもたちの前で豪快な「甲斐キャノン」を発射した。11日、日本プロ野球選手会が参画しているJFAこころのプロジェクト「夢の教室」の夢先生として大分市内にある小中一貫教育校の神崎(こうざき)小中学校を訪問した。

体育館での授業は、ユニホーム姿で登場。小学5年生21人全員とキャッチボールを行った後、甲斐キャノンを披露。キャッチボール相手、同校の体育教師上野展久先生(47)が、野球経験者と分かるとだんだんと球速をアップ。3球目に強めに投げてグラブをパーンと鳴らし、最後の4球目は捕手の二塁送球のように座った構えからストライク送球。あまりの速さに子どもたちから大歓声が起きた。

受けた上野先生の左手は真っ赤に腫れていた。福岡大時代は準硬式野球部で捕手としてプレーしていたという。「硬球なんて捕るのは久しぶり。学校に軟式用のグラブしかなくて、ペラペラだったんで痛い。これがプロの球ですね。伸びがすごい。手を抜かずやってくれて。光栄ですね」と、氷で手を冷やしながらも、喜んだ。甲斐は「5割くらいですよ。僕もあのグラブはめてみましたけど、確かにペラペラでしたね」と話した。

教室に戻っての授業2コマ目は、スーツ姿で「夢」について熱弁。「絶対にあきらめない気持ち」「感謝の気持ち」と、自身が育成からはい上がった人生と重ねながら、子どもたちに教えた。