公益財団法人・野球殿堂博物館は23日、平成27年野球殿堂入り記者発表を行い、競技者表彰プレーヤー部門で、古田敦也氏(49)が選ばれた。同エキスパート部門は該当者なしだった。

 古田氏は90年ドラフト2位でヤクルトに入団。2年目の91年には野村克也氏以来、史上2人目となる捕手での首位打者に輝き、93年にはチームの15年ぶりの日本一の原動力となった。05年には大学、社会人を経てプロ入りした選手としては史上初の通算2000安打を達成。06年から2年間は選手兼任監督を務めた。

 殿堂入り通知書を授与された古田氏は、「まさか自分がこのようなところに入れるとは思わなかった。いろいろな方に感謝しなければいけないと思っております。野球殿堂に入ったということで、今まで以上に責任が大きくなったと感じています。球界発展のために、尽力していきたい」と、表情を引き締めていた。

 特別表彰では、日本リトルリーグ創設に尽力した林和男氏(2009年死去)、現在の全国高等学校野球選手権大会にあたる全国中等学校優勝野球大会を創設した、朝日新聞社設立者の村山龍平氏(1933年没)が選ばれた。

 ◆野球殿堂入り

 球界の発展に功績を残した人物に贈られる名誉。野球殿堂博物館にレリーフ(銅製胸像額)が飾られ、その功績を永久にたたえる。59年に東京・後楽園に建てられた。現在は東京ドーム内(21ゲート右)にある。米国では、39年に野球発祥の地といわれるニューヨーク州クーパーズタウンに野球殿堂(Hall

 of

 Fame)が創設されている。

 ◆特別表彰

 アマの競技者を対象に選手は引退後5年、監督、コーチは引退後6カ月を経過している者を有資格者とする。またプロ、アマの審判員で引退後6カ月を経過している者、プロ、アマの組織、管理に関わり、野球の発展に貢献をした者、しつつある者、日本の野球の普及及び発展に顕著な貢献をした者、しつつある者にも資格がある。プロ、アマの役員・元役員、学識経験者14人で構成する委員が3人以内の連記で投票。3分の2の有効投票で、75%以上を殿堂入りとする。

 ◆競技者表彰プレーヤー部門

 プロ選手を対象として引退後5年を経過して、のち15年間を有資格者とする。幹事会が30人以内の候補を選び、野球報道15年以上の経験を持つ委員(現在348人)が7人以内の連記で投票する。3分の2の有効投票で、75%以上の得票者を殿堂入りとする。得票率が有効投票数の3%未満の場合は、次年度以降の候補者にはなれない。

 ◆競技者表彰エキスパート部門

 現役を引退したプロの監督、コーチで引退後6カ月を経過している者、現役引退後、21年以上経過しているプロ選手も有資格者とする。20人以内の候補者を選び、殿堂入りした競技者と競技者表彰の幹事及び野球報道経験30年以上の委員(現在119人)が5人以内の連記で投票。3分の2の有効投票で、75%以上の得票者を殿堂入りとする。