中日山本昌投手(42)が24日「休日返上トレーニング」を行った。1軍選手は28日のシーズンインに備え最後の休日。ただ1人ナゴヤ球場を訪れ、ファームの選手を横目に体を動かした。早川コーチを相手に約20分にわたり、感触を確かめるようにキャッチボール。「体を動かしにきただけ。何でもないですよ」と言葉少なだった。

 山本昌は、吉見、チェン、川井の3人と「先発5、6番手」を争ってきた。オープン戦は4試合で防御率4・15。及第点を取り先発候補として生き残ったが、開幕ローテの確約は手にしていない。森バッテリーチーフコーチは、川上、中田、朝倉、小笠原のローテ当確組と合わせて、先発投手最大8人のベンチ入りも示唆しており、開幕後もサバイバルは続くことになる。200勝まで残り7勝の山本昌でもシーズン初登板でつまずけば、次に投げられる保証はない。

 山本昌は「大したことじゃないですよ」と球場を後にしたが、その姿には強い決意がにじんでいた。【益田一弘】