色黒の顔が青ざめた?

 日本ハム中田翔内野手(19)が沖縄・国頭村での秋季キャンプ第3クール初日の7日、軽度の熱中症で早出特守を中止した。休憩をとりフリー打撃からは通常メニューをこなしたが、ハードな練習と強い直射日光で疲労はピーク。黒い肌にあこがれ日焼けサロンにも足を運ぶ中田だが、日焼けを望んで帽子をかぶっていなかったことも災いした。

 同じメニューをこなす陽、高口を残して、中田は特守を途中で切り上げ、足取り重くロッカー室へ戻った。「今日はきつい。水分補給をしっかりしなかったので具合が悪くなりました」。本人は続行を希望も「こんな状態でやったら今までやってきた(守備の)形が崩れてしまう」(真喜志内野守備コーチ)と、首脳陣からストップがかかった。

 強化指定となっている中田の朝は早い。他の選手がウオーミングアップを行っているころに、サブグラウンドで特守するのが日課。先月28日からのキャンプは第3クールに突入し、疲労もたまっている。また、この日の沖縄本島北部は最高気温30・2度の真夏日。スコールのような雨が降り、湿度も90%を超えた。梨田監督は「今日は不快指数が高い。あれだけ激しい動きをしているんだからね」と同情。だが帽子をかぶっていなかったことには「しっかりかぶっとかないと。丸刈り頭だし、日差しが直接当たるから。水分もしっかり取らないとね。すべてが経験」とくぎを刺した。

 なんとか最後のメニューまでをこなして“KO”は免れたが、昼食も口にできず疲労困憊(こんぱい)。ちょっとした願望も足かせになるほど、充実したキャンプを過ごす。【本間翼】