中日井上一樹外野手(37)が6日、東浦町内で行われた野球教室に参加し、来季の返り咲きを誓った。

 「長いことやってきた人間としてプライドも持たないといけない。若手より力があるじゃないかというのを見せつけていかなきゃ」

 今季は主に代打として74試合に出場し、2割9分1厘、得点圏打率3割9分3厘と勝負強さを見せたが、CSでは勝負どころで出番が回ってこなかった。「オレの持ち場はどこなんだ?

 と悩んだこともあった」。そんな井上を奮い立たせたのは前日、来季限りでの引退を決意した立浪の発言。「僕も同じ。それくらいの気持ちでやらないと」と、来季への思いを口にした。

 もちろん、狙うのは外野手のレギュラー取りだ。今オフにはウッズ、中村紀が退団。「去年よりはチャンスが増えるかもという感覚は持たないといけない」と、3年ぶりの定位置奪取にも燃えている。今季、ライトを守った李が一塁に回るプランもあり「こいつが出ても遜色(そんしょく)はないと言われるように。『日はまた昇る』じゃないけど、毎年新しいことを考えないと、前に進まないから」と、イメージを膨らませる。

 落合監督は来季、各ポジションを競争させる方針を打ち出している。「与えられるチャンスは若手より少ないかもしれないが、ワンチャンスを生かしたい。控えめにならず、闘争心を持って全面的に出て行かないと」。節目の20年目を迎えるベテランが、熱いハートで来季に挑む。【福岡吉央】