日本ハムが、若手の選手教育に本腰を入れることになった。19日、2軍選手の管理、指導を専門に行う「教育係」のポストを新設することを発表。今季まで2軍投手コーチを務めた野村収氏(62)へこの日、2軍の千葉・鎌ケ谷で就任を打診し、受諾された。山田GMら球団幹部も連動しながら、複数でサポートする予定。中田ら平成生まれの高卒新人らが特に対象になる「平成教育委員会」で、球団の将来を背負う金の卵たちの襟を正していく。

 常勝球団への道を進むため、新しい取り組みを始めることになった。主に2軍選手を対象とした、人間教育。礼儀、あいさつに始まり、日ごろの生活態度の改善。門限破りや、2軍選手に球団独自で課している「ひげ禁止」のルールを厳守させるなど、お目付け役として野村氏が決まった。寮長だけではなく、もう1人、スペシャリストを配置することで、全選手に目が行き届いた徹底指導を図ることが狙いだ。

 これまでは森寮長が兼務していたが、寮長は「施設管理」、野村氏は「選手教育」と明確に区分し、比重をかけることから今回の人事になった。島田チーム統轄本部長は「(2軍)監督、コーチも同じ考えの下でやってもらう。うちの方針を徹底させたい」と話した。オフにも若手選手の自主トレが不十分など不安点も多いことから「野球選手とはどうあるべきか、と伝えてほしい」と選手、コーチ経験の豊富な野村氏に白羽の矢を立てた。球団強化の柱の1つである“育成”を成功へ導く、新機軸になりそうだ。【高山通史】

 [2008年12月20日9時45分

 紙面から]ソーシャルブックマーク