ヤクルトが、18日広島戦(マツダ)で右手中指のマメをつぶして降板した由規投手(19)の球宴辞退に関して「特例」を求める方針であることが21日、明らかになった。球団幹部が一両日中にも、NPB側へ事情説明とペナルティーの不適用を申し入れるという。

 野球協約86条では、オールスターを辞退した選手は出場登録を自動抹消され、球宴後の公式戦10試合は登録できない。辞退すれば再登録は8月8日以降になる。由規の負傷の状態は、登板予定の球宴2戦目(25日)にこそ間に合わないが軽症。球団には先発陣が手薄な事情もあり、20日に出場選手登録を抹消した由規を、再登録可能な30日にも復帰させたい思惑がある。

 球団側は、特例が認められなければ「ベンチで見ているだけの参戦」も考えている。一方で投げられない投手がベンチへ入ることで、ほかの投手の負担が大きくなることも懸念している。高田監督は「やっと薄皮が張ってきた状態。(登板できない選手を送り出すなら、全セの)原監督に申し訳ない」と話し、巨人原監督へも電話で説明した。

 由規はこの日、キャッチボールの再開を見送ったが、参加し一流選手たちから話を聞いて勉強したい思いもある。「(登板しない)結論は出ましたけど(行くかどうかの)最終判断待ちです」と気にかけていた。

 [2009年7月22日7時39分

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