横浜の若林貴世志オーナー(67)が9日、東京・大手町の巨人球団事務所を訪問し、来季の監督として尾花高夫投手総合コーチ(52)を迎える考えを巨人の滝鼻オーナーに伝えた。前日には同コーチが横浜からのオファーを認めており、すでに両球団間でも合意を得ていた問題だが、契約の残る他チームのコーチを引き抜く異例の事態だけに、あらためて球団トップからの正式要請が行われた。

 約30分の会談後、巨人事務所で会見した若林オーナーは「尾花投手コーチを監督として迎え入れたいので、交渉させてもらいたいというお願いをした。滝鼻オーナーには了解していただいたので、今日から横浜球団として正式に交渉を開始させていただきたい」と話した。会談終了後には巨人の清武代表と尾花コーチが電話で話し、同コーチはその場で辞意を伝えた。これにより、14日の日韓クラブチャンピオンシップなど、今後の巨人の行事に参加することはなくなった。

 この日の会談を受け、横浜側では本格的な交渉に入った。新監督就任後には沖縄と横須賀で行われている秋季キャンプ最終クール(15日から)の視察も予定されており、関係者は「とにかく早く発表できるのが理想」という。契約などの調整を早急に行い、早ければ11日にも正式発表が行われる見込みだ。

 [2009年11月10日7時48分

 紙面から]ソーシャルブックマーク