来季の日本一奪回へ、大改革がスタート!

 日本ハム梨田昌孝監督(56)が9日、外野コンバート案が出ていた陽仲寿(22)中田翔(20)の両内野手に複数ポジション挑戦のプランを掲げた。9日から始まった秋季キャンプ(千葉・鎌ケ谷)の強化指定選手に指名。将来の中心選手として期待される両内野手に、“本職”も含めた内外野兼用での飛躍を期待した。

 若い2人には“元サヤ”もアリだ。日本一を逃したばかりの日本ハム梨田監督だが、着実に奪回へのプランは練っている。帰阪した9日、新千歳空港で取材に応じ、若手育成案を明かした。「違う角度から見つめ直すことが必要」。強化の柱はシーズン途中に外野コンバートが浮上した陽、中田の2人だ。

 梨田監督

 陽は外野からもう1回(遊撃手に)戻してもいいと思っている。それで出し切れていないことが発見できればね。(入団当初より)重圧の中から解放された中で、精神的なものでも違うと思う。

 大型遊撃手として入団した4年目陽は今年6月、外野手転向を通告された。守備面での精神的弱さを指摘され、新たな1軍への近道を模索していた。チームの現状は金子誠、二岡の中心遊撃手が故障を抱えた状態で新戦力も未知数。次代を担う若手の育成が急務の事情もあり、指揮官は再挑戦を口にした。

 今春は三塁を特訓してきた2年目中田も、今季途中に一塁専念で、来季の外野コンバート案も浮上していた。

 梨田監督

 中田にしても先日、サードをやらせたらうまかったし、肩も強い。一塁をやらせることで退化させてしまうことはない。(守備位置限定で)今から可能性にふたをすることはない。

 将来を担う両選手だけに強化指定として秋季練習、来春キャンプなどでは外野挑戦も含め複数ポジションに挑戦する。秋季練習中の陽は「ショートは最初にやっていた位置だし頑張りたい。外野もいい勉強になっている」と意気込んだ。来季へ可能性を模索する梨田改革が加速していく。

 [2009年11月10日9時38分

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