<西武5-4ソフトバンク>◇7日◇西武ドーム

 帆足和幸投手(31)が「西武の47番」の意地で、ソフトバンク杉内に投げ勝った。試合前のロッカー室で「背番号47対決に負けんなよ」。元祖47番の工藤に言われたら、ますます負けられなかった。序盤に2点のリードを許す苦しいマウンドでも、我慢して低めに集めた。5回に追いついた後、6回に勝ち越した後のイニングは「杉内君だし、これ以上点はやれない」と、ピンチを脱するごとに激しくグラブをたたいた。4度目の直接対決で、球界を代表する左腕に初めて土をつけた。

 7回4安打2失点で、約1カ月ぶりの9勝目。7月に昇格した工藤の前で、初めて勝つ姿を見せることができた。「若手にも負けないほど走り込んでいる。あれだけ練習するから長くやっていられる」。言葉だけでなく取り組み方や準備など、工藤の後ろ姿からも多くを吸収している。首位ソフトバンクに連勝し、0・5ゲーム差。渡辺監督は「辛抱強く投げてくれた。杉内君をたたくことで、もんもんとしたものがいい方にいく」。左腕エースの力投に、今後への好影響を予感していた。【柴田猛夫】

 [2010年8月8日10時31分

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