巨人が川崎市のジャイアンツ球場にナイター照明を設置することが23日、明らかになった。総工費約4億円をかけ、6基設置する。すでに事前調査のための一部工事に着工。11月下旬には本格的な工事が始まり、来年2月下旬の完成が予定されている。同球場は主に2軍の本拠地として利用されており、来季からファームの練習環境が強化される。

 ジャイアンツ球場の“ナイター化”は、球団の育成戦略に沿ったものと言える。7月2日、清武球団代表が、若手を中心とした選手育成を目的とする「第二の2軍」構想を明かした。いわば「3軍」の位置付けで、支配下選手、育成選手の区別なく構成。プロとの対戦に加え、社会人や大学生などアマチュアとの試合も想定されている。

 構想実現には、増加する試合数に対応できる設備が不可欠となる。同球場にナイター設備が整えば、例えば、昼間は2軍の公式戦、夜間は「第二の2軍」の練習試合といった利用が可能となる。山口、松本ら育成選手を主力に育て上げた巨人が“第2、第3の山口、松本”を生み出すべく、新たに動きだした。

 [2010年8月24日9時17分

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