<楽天5-6西武>◇5日◇Kスタ宮城

 西武中村剛也内野手(27)が、3戦連発となる決勝弾を放った。楽天戦で同点の9回1死から、バックスクリーン右に17号ソロを運んだ。右ひじ手術の影響などで極度の不振に苦しんでいたが、仙台に乗り込んで12打数7安打6打点と爆発。麻里恵夫人(28)の故郷で、2年連続本塁打王が完全復活した。4日に逆転サヨナラ負けした悪い流れを断ち切り、チームは両リーグ最速で70勝に到達した。

 悪夢は1日で終わらせた。楽天小山の高めに抜けた143キロシンカー。中村の打球は杜(もり)の都に大きな放物線を描き、バックスクリーンの横に飛び込んだ。4日は最終回に5点差を逆転されてサヨナラ負け。この日も岩隈から最大3点リードを奪いながら追いつかれる展開。嫌なムードを豪快に吹き飛ばす9回の決勝弾に「どうしても勝たないといけない試合だった。いいところで1本出てよかった」と胸を張った。

 3戦連発で、両リーグ最速70勝に導いた。仙台に乗り込んだ楽天3連戦で、12打数7安打6打点と爆発。今季初の3安打猛打賞もマークし「いまさら恥ずかしい限りです」と照れた。今季は故障と不振を繰り返し「打てないと気持ちが沈んで、切り替えがうまくできなかった。練習でも悩んでいたけど、思いきり振るようにした。今は自分のスイングができているし、飛ぶ方向もいい」という言葉に自信がよみがえった。

 長いスランプを抜け、愛妻の故郷が再出発の地になった。「仙台は相性がいい?

 どうなんですかね、雰囲気は好きです」とかわしたが、麻里恵夫人の実家がある。右ひじ手術後のリハビリ期間、不安定な精神面も食生活も夫人が支えてくれた。「試合に出ないと、運動量が減る。太りすぎないように、それでもおなかいっぱいになるように」と細心の注意が払われた食事のおかげで体調を維持できた。ベスト体重102キロを乗せた打球は、復帰前と変わらず力強かった。

 渡辺監督は「仙台にきて、バッティングの感じをつかんだね。真っすぐの対応力、ボール球をしっかり見極められるようになった。岩隈くんの試合で勝てれば、昨日の負けは引きずらないと思っていた」とうなずいた。上位3チームが勝って2位とのゲーム差は変わらず1・5。優勝マジックの点灯が待ち遠しいが、一足先に中村の「量産スイッチ」が点灯した。【柴田猛夫】

 [2010年9月6日9時28分

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