<横浜2-3広島>◇19日◇横浜

 広島ナインが指揮官にバースデー白星をささげた。横浜戦(横浜)は接戦を制して、この日、誕生日を迎えた野村謙二郎監督(44)に勝利をおくった。先発ジオ(32=ジャンカルロ・アルバラード)が粘りの投球を見せ、継投もピタリとはまって逃げ切った。チームは3連勝で今季の横浜戦勝ち越しを決めた。

 白球にナインの思いが詰まっていた。1点差の接戦を逃げ切った試合直後。ハイタッチする列に加わった野村監督の手もとに広瀬からウイニングボールが渡される。44歳の誕生日を祝う勝利だった。必死に戦う選手を見て、率直な気持ちが指揮官の口をついた。

 「(誕生日を)意識してやってくれている。ありがたいことです。今日は守り勝てたからね。大きなミスもなくいけた。明日につながる勝ちが一番大きいね」

 同点の6回、木村と栗原の適時打で勝ち越した2点をガッチリ守り切った。7回にジオが被弾して1点差に迫られると、8回から継投策を敷く。2番手大島が2番石川からの好打順を3者凡退に抑えると、9回には横山も3人で片づける。今季9セーブ目を挙げたベテランは言う。「監督の誕生日だし、何とか白星を贈りたかった」。3連勝に導き、声もはずんだ。

 この日の球場入り前。横浜市内の選手宿舎にナインが一堂に会する。バースデーケーキが用意され、野村監督を祝福した。就任1年目で初めて迎えた誕生日。指揮官も「ケーキのお祝いをしてくれた。(現役時代は)三村監督とも誕生日が一緒だという話でね。何か縁があるのかな…。プロ野球がストライキをした日でもあったし…」と振り返った。04年には同じ横浜での横浜戦がストライキで中止になった。プレーする重みを感じる1日になった。

 9月19日。昨年11月に亡くなった元広島監督の三村敏之氏(享年61)の誕生日でもあった。89年の秋季キャンプ。不調に陥ると「背伸びする必要はない。アウトにできるものを確実にアウトにしなさい」と声を掛けられた。心の重荷は解け、一流選手に駆け上がるキッカケを与えてくれた。

 広島の指揮を執った1年目は残り1カ月を切る。13年連続Bクラスも決まり、手放しでは喜べない。「(誕生日だという)余裕はないよ。(来年は違う順位でと問われて)そうあってほしいし、そうならないといけない」。言葉の端々に、チーム再建への決意が強く表れていた。【酒井俊作】

 [2010年9月20日11時5分

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