ソフトバンク多村仁志外野手(33)が今オフ、フリーエージェント(FA)の権利行使を視野に入れていることが28日、分かった。基本線はチーム残留だが、希望は複数年契約と1億円前後とみられる年俸の大幅アップとみられる。しかし球団側は複数年契約には難色を示しており、年俸交渉以前に話し合いがこじれるケースに発展する可能性も出てきた。

 今季は自己最多の140試合に出場し、打率3割2分4厘、27本塁打、89打点はいずれもチームトップでシーズンMVPの有力候補。残留が基本線だけに、複数年契約となれば、家族を福岡に呼ぶプランもあるという。多村に近い関係者も「彼はホークスが好きだし、福岡の街もすごく気に入っている。できれば家族と一緒に住みたいと思っている」と語った。だが球団幹部は「契約は1年契約が基本線。ケース・バイ・ケースはあるが、あくまで原則は単年契約」と話し、複数年契約に消極的だ。

 また今季はダイヤモンドバックスやレンジャーズ、ジャイアンツなどメジャー複数球団が視察。決裂なら日米争奪戦へと発展しそうだ。

 [2010年9月29日8時9分

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