巨人原辰徳監督(52)が、坂本勇人内野手(21)に熱血マンツーマン指導を行った。6日、ジャイアンツ球場でのチーム練習。ウオーミングアップが始まっても、グラウンドに2人の姿はなかった。「関係者以外立ち入り禁止」の札を掛け、約1時間、室内練習場にこもった。報道陣をシャットアウト。秘密の特訓ではなく、坂本が周囲を気にせず練習に打ち込めるようにと、原監督の親心だった。

 指揮官は自ら打撃投手を務め、約10メートルの至近距離から投げ込んだという。打撃の基本である軸回転を意識させた。「まだ大事な試合がある。勇人らしさを出してもらうため、大事な部分をチェックした」と説明した。調子を落としている坂本を、5日の横浜戦で1番から外した。昨季に続く打率3割は絶望的だが「宿題として来季につながればいい。(今季の成績も)誇らしく胸を張っていい。ただ、本人(坂本)も私自身も目標の位置は高い」と表情は優しかった。飛球アウトが続き、厳しく苦言を呈したこともあったが、期待の裏返しだった。

 坂本は「CSに集中してやるだけです。それだけです」と多くは口にしなかった。指導の成果は、バットで披露する。【古川真弥】

 [2010年10月7日8時58分

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