阪神の藤井彰人捕手(34)獲りにGOサインが出た。南球団社長、沼沢球団本部長、安芸キャンプから帰阪した黒田編成部長ら球団首脳が15日、西宮市内の球団事務所で会談。楽天からFA宣言した藤井の獲得に動くことを正式に確認した。左ひざを手術し、開幕が絶望となった城島の代役補強が急務。交渉解禁となる18日にも即日アタックで口説きにかかる。

 08年に岩隈とベストバッテリー賞を獲得するなど強肩堅守が売りの藤井は、FA市場でも魅力的な存在。球団首脳はこの日「年俸的な問題もないだろう。Cランクというのもある」と明かした。今季推定年俸は4000万円。楽天内のCランク(日本人選手で年俸11位以下)に該当し、人的、金銭的な補償は発生しない。このため他球団が名乗りを挙げやすく、争奪戦に発展する可能性も想定し、球団は3年総額2・5億円を準備。誠意を尽くした上で速攻で藤井獲りに臨む。

 真弓監督にとっては近鉄コーチ時代の00~04年に熱血指導した教え子。一気の獲得へ、球団は指揮官直々の出馬も検討している。18日は東京都内で球団首脳も参加するコンベンションが開催されるが、時間を縫って藤井と第1回交渉を持つことも検討。互いの時間が合えば、交渉解禁の速攻交渉で本気度を示す。

 [2010年11月16日11時4分

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