佑ちゃんに「市民ガードマン」が誕生!?

 日本ハムのドラフト1位斎藤佑樹投手(22=早大)に「自警団」が結成される可能性があることが17日、分かった。1軍選手寮がある札幌市東区の川井洋一区長(59)が、大フィーバーを警戒し、快適な生活を支援するため「自警団ならすぐにできる」と、市民の有志から力を借りてバックアップする構想を明かした。地元の心温まるサポート態勢が、不測のトラブルを抑止するカギになりそうだ。斎藤佑は今日18日、プロ入り後初めてブルペンに入る。

 斎藤佑は開幕1軍の可能性が十分で、そうなれば3月のオープン戦以降は札幌・東区内の選手寮を使用する。この日も千葉・鎌ケ谷スタジアムに1500人のファンが詰め掛け「プロ野球ってすごいですね」と戸惑気味の佑ちゃんに、川井区長がおとこ気を見せた。「札幌に来たらノビノビと生活してほしい。(04年の)本拠地移転から、東区はみんな手弁当でファイターズを支援してきた。私も何かあったら後押しをします」と快適な札幌ライフを願っている。

 そのために警察などではなく、区民による、佑ちゃん防衛策が浮上した。川井区長は「行政が(動く)というのではなくてもね。(住民気質で)自警団なんてすぐにできるんだから」と一案を明かした。

 選手寮は東区の観光名所「サッポロビール園」の敷地内にあり、寮の周囲はファンの立ち入り可能。場所柄、球団主導の規制には限界がある。現在の新人合同自主トレ地の鎌ケ谷は夜間は閉門できるが、札幌では現実的には難しい。川井区長は「東区の方々は、何かあればすぐに動く方々が多い」と期待した。前日に斎藤佑が「早く北海道に行きたい」と鎌ケ谷で告白したことを受けての心温まるプランだ。

 札幌行きへの足掛かりとして、斎藤佑は今日18日に初めてブルペン入りする。「投球フォームのバランスを意識して投げたいです。変化球も投げられたら、投げたい」。大学日本一になった昨年11月の明治神宮大会以来のブルペン投球。捕手を立たせたままの立ち投げではあるが、30~40球、変化球を交えて状態をチェックするつもりでいる。

 この日は、前日16日と同じく体幹トレやキャッチボールをこなしたが、室内練習場に移動した時に表情が一変。順番の関係で1日先にブルペン入りしたドラフト4位榎下、同6位斉藤勝の投球練習を、ノックを受けながら横目でチラチラとのぞき見た。梨田監督はこの日、「じっくり体をつくってからでいいんじゃないか」と話したが、斎藤佑の心は「負けないように投げたいです」とうずき始めている。

 [2011年1月18日8時14分

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