<ウエスタン・リーグ:ソフトバンク2-3中日>◇3月31日◇福岡ヤフードーム

 左側頭部死球の影響で別メニュー調整を強いられたソフトバンク細川亨捕手(31)が帰ってくる。3月31日、細川本人と1軍首脳陣とが話し合い、1日の関西遠征帯同が正式決定。2日、古巣西武との慈善試合(皇子山)で1軍戦復帰する。この日のウエスタン・リーグ中日戦にも7回の守備から途中出場し、復帰戦に備えた。

 秋山監督に復帰を直訴した細川が、すっきりとした笑顔をみせた。この日昼すぎ。本拠で1軍が全体練習を終えた頃、細川は2軍戦に向けて球場入り。指揮官に頭部死球の影響がないことを自らの言葉で伝えた。

 細川

 大丈夫です。(遠征も)行くことも(正式に)決まりました。

 秋山監督も細川の状態を確認し、安心した様子だ。

 秋山監督

 さっき(細川と)話したよ。大丈夫だよ。チェックして問題ないと言っていたから。2日から試合にも出る。

 1日からの関西遠征で1軍合流。2日、西武との慈善試合での出場も決まった。細川にとっては西武は古巣。他のパ球団のデータは蓄積しているが、最も相手打者の情報が少ないとも言える。フル出場するかは微妙だが、正妻として情報収集の場をみすみす逃すわけにはいかない。スタメン出場が濃厚だ。

 1軍復帰に向けた助走も終えた。27日の楽天との練習試合で頭部死球を受けて以降、練習でもフルメニューは控えていたが、4日ぶりにフリー打撃を行った。ウエスタン・リーグ中日戦には7回の守備から出場。ファルケンボーグ、馬原を好リードした。8回に三振に倒れた打席では、いきなり初球に中日浅尾が内角から曲がるスライダー。これには、さすがに驚いた様子で苦笑いだ。

 細川

 いきなり、それかって。(左側頭部に死球を受けたのを)分かってるんだろって思いましたよ。自分でも笑ってもうた。

 明るい口調も戻ったことも、扇の要の復帰が確実となったことを物語る。近日中に大砲カブレラも再来日予定。4・12シーズン開幕へ。ソフトバンクに不安要素が消えていく。【松井周治】