<広島5-4巨人>◇14日◇マツダスタジアム

 巨人小笠原道大内野手(37)が14日、出場選手登録を外れた。13日の広島-巨人4回戦(マツダ)の3回に、左ふくらはぎ上部に死球を受けて負傷交代。この日の試合前、原監督は「(治るまで)10日はかかるという見解です。断腸の思いで決断しました。けがをしている人がベンチにいるよりも、しっかり治すことに専念してほしい。チームにとっても本人にとってもそれが最善策」と説明した。

 小笠原は午前中にチームを離れ、広島から空路で帰京した。羽田空港の到着口には空港職員に車いすを押され、現れた。報道陣から痛みはあるのかと問われると、両目をつむり、深く大きくうなずくのみ。そのしぐさが痛みの度合いを物語っていた。

 都内の病院で行った検査結果は、球団から発表されていない。清武球団代表は「詳しくは聞いていないが骨折ではない」と語った。けがによる登録抹消は右肋骨(ろっこつ)を骨折した04年5月9日以来で、07年の巨人移籍後は初めて。13日の試合後には原監督も「歩くのもままならない状況ですから、軽症ではない」と話しており、最悪の場合は、17日開幕の交流戦の出場が絶望となる可能性もある。

 巨人は阿部、高橋由、山口が故障により2軍で調整中。阿部と山口の復帰は間近だが、小笠原までもが、戦線を離脱することになった。小笠原不在の穴を埋めるべく11安打を放ったこの日のように、全員でカバーしていくしかない。