阪神の守護神藤川球児投手(31)が27日、紅白戦に登板し、主軸打者を3者凡退に仕留めた。大和、マートンから連続三振を奪う一方、新井貴に初球のスローカーブを中堅へ大飛球を運ばれた。センター俊介が捕球した位置はフェンス手前。あと少しで本塁打の大飛球を「初球からカーブを打っちゃだめでしょ!

 しかし、ボールがよく飛ぶね。飛ぶ統一球やね。オープン戦もホームラン、多いでしょ。怖いわ」と冗談めかしながら、本音も含んでいた。今季の統一球は飛ぶ-。実際に投げて、新たな感触を情報としてインプットした。

 統一球も2年目。打者の対策が進む中で、バットの真芯に当てさせないことがポイントだ。立ち上がりは真価を発揮。大和を追い込み、最後は外角低めフォークで空を切らせた。強打者マートンは直球で空振り三振。「マートンから三振を取れてうれしいです」と話せば、優良助っ人も「彼が味方で良かった。スゴイネ!」と脱帽した。

 この時期で最速146キロをマーク。新井貴に投げたカーブは111キロと、緩急差も追い求めた。統一球の“アドバンテージ”がなくなっても、今年も打球は飛ばさせない。【酒井俊作】