W左腕をGから隠せ!

 阪神能見篤史投手(32)、岩田稔投手(28)が今日10日、日本ハム戦(甲子園)でオープン戦初登板を果たす。先発能見、2番手岩田、3番手スタンリッジが3回ずつを投げる予定だ。

 当初は能見がこの日の西武戦に先発し、先発岩田と2番手スタンリッジが日本ハム戦に登板予定だった。西武戦が雨天中止となり、首脳陣はあえて能見のスライド先発&岩田登板日変更なしを選択。そこに意図が見え隠れする。

 能見は3・30開幕投手を務めることが決定的で、日本ハム戦以降は16日ロッテ戦から23日オリックス戦、そして開幕試合と中6日で回したいところ。岩田は開幕カードのDeNA3連戦に先発する見通しだ。山口投手コーチは、「先発(の調整)は崩せない」と説明。まずはシーズン初登板日に向け、調整を極端にズラしたくない狙いがある。

 さらに宿敵巨人から2本柱を隠す意味合いがありそうだ。2人は開幕カードに先発後、中6日で6日からの巨人3連戦に先発する見込み。開幕前までに1試合だけ残された11日巨人戦の登板を回避すれば、宿敵に手の内を明かさずにシーズンに臨むことができる。

 2人はこの日、甲子園室内練習場で調整。能見は「雨は関係ない。やることは変わらない」と冷静だ。

 岩田は「走者を出してからどんな投球ができるか。相手どうこうより、とりあえず早く投げたい」と意気込んだ。宿敵相手に鉄のカーテンを敷き、12年本番への準備を進める。【佐井陽介】