<楽天6-5ソフトバンク>◇4日◇Kスタ宮城

 ソフトバンクの機動力は今年も健在だ。ダイエー時代の96年以来となる1試合7盗塁。5点差を最後は1点差までじわじわ追い上げ、黒星の中で楽天に恐怖心を植えつけた。

 30本塁打と30盗塁を今季目標に置いている松田宣浩内野手(28)はプロ初の3盗塁と気を吐いた。「ポン(本多)や明石に追いつきたいし、いけたらいく」。5点ビハインドの6回に左前打で出塁し、3個目の二盗に成功。3点を返す攻撃の口火を切った。意識するのはスライディングの強さと速さだ。

 「自信を持ってスタートを切る中で最後のところが大事と思う。そこを速く、強くすると審判にも足が入っているように見えてくると思う。30盗塁を設定しているので、それに向けてやっていきたい」

 2年連続盗塁王の本多、明石の1、2番コンビに加え、9回はいずれも代走の城所と福田が決めた。1試合で5人が盗塁を記録と、どこからでも走るスタイルだ。昨年は12球団最多の180盗塁。今年も5試合でチーム総数は早くも13盗塁。年間374盗塁ペースは、56年阪急がつくった日本記録277盗塁(154試合)を大きく上回っている。【押谷謙爾】

 ▼ソフトバンクが96年5月31日日本ハム戦(9盗塁)以来の7盗塁、楽天は球団最多タイの5盗塁(4度目)。1試合で両軍合計12盗塁は、50年4月10日阪急-毎日戦(両軍6盗塁)に並ぶパ・リーグタイ記録。セ・リーグ記録は11盗塁だから、2リーグ制後では2度目の最多タイとなった。なお、プロ野球記録は1リーグ時代の36年10月24日タイガース-大東京戦の18盗塁。