<楽天1-2西武>◇8日◇Kスタ宮城
楽天辛島航投手(21)が、今季初黒星を喫した。プロ2度目の先発で7回8安打2失点。5、6回は、ともに二盗を許した後に適時打を浴び、機動力で崩されるという課題が浮き彫りになった。それでもエース田中、守護神ラズナー不在で台所事情が苦しい中、プロ初先発勝利を挙げた1日の西武戦に続く力投。4年目左腕の存在感は増している。
あと1歩、力が足りなかった。辛島は1点リードの5回、2死一、三塁から打率3割を超える栗山と対した。フルカウントからの7球目。142キロの直球を中前にはじき返された。同点の6回にも2死から、ヘルマンに適時二塁打を浴びた。「調子はそんな悪い感じはしなかった。全体的にボールが高かった」。悔しさを押し殺すように話した。
プロ初勝利を飾った1日の西武戦では6回2/3を投げ2安打しか許さなかった。だが、この日は前回の登板とは明らかな違いがあった。「前回は走者があまりいなかったので。今回は足をすごく使われました」。2回以降は毎回走者を背負う苦しい投球。失点した5回、6回はともに二盗を許し、得点圏に走者を背負い、適時打を浴びた。計3盗塁を決められ「スタートを切られたり、あれだけ走られるのは何か僕に問題がある。なんとかしないと」と、超えなければいけない課題が見えた。
それでも「打者と対戦できていること」が成長の証しだ。開幕前、3月25日の中日とのオープン戦(ナゴヤドーム)でのことだった。2番手で登板したが、1/3回を2四球1安打1失点で降板し、2軍行きとなった。「マウンドを気にしてしまって。打者が見えてなかった」。納得のいく球が投げられないと、打者との対戦に集中できない傾向があった。「よく言われてきたことだったんで。今は打ち取ればOKという気持ちで投げてます」。精神的に余裕が持てるようになって辛島は変わった。
黒星を喫したものの、4番中村から2三振、好調の5番秋山から三振1個を奪い、ともに無安打に抑えるなど見せ場はつくった。星野監督が「よく投げてます。点の取られ方だとか、いろいろあるけど、2点に抑えた。いいピッチングだった」とたたえたように、辛島の成長はチームにとっても大きい。「後半は球が高めに浮いてたので。あとは体力ですね」。次回の登板は交流戦。さらなる成長を見せる時だ。【斎藤庸裕】



