<西武8-0ヤクルト>◇26日◇西武ドーム
西武西口文也投手(39)が、自身のスタイルを貫いて今季2勝目を挙げた。8回終了時点で2安打無失点、球数は106球。39歳8カ月での完封となれば、昨年記録した38歳11カ月を抜く球団記録だったが、過去に102試合連続完投なしの珍記録を持つ右腕は「満足です」と降板。前日25日の38歳石井に続く“アラフォー連続完封”に色気は見せなかった。
お立ち台での第一声は「疲れました」だった。今季初となる本拠地西武ドームでの連勝。フラッグが揺れるスタンドを西口は軽快なトークで笑わせた。「ホームでかなり負けているし、何とか連勝したかった」。8回無失点の好投で試合を支配し、試合後はファンの心をも支配した。
“西口ワールド”全開の2時間40分だった。前日の石井に続く連続完封への期待が高まった9回表。マウンドに背番号13の姿はなかった。8回を終え106球。杉本投手コーチに続投の意思を問われたが、交代を申し出た。
「満足です。(完封は)考えてません。7回くらいからもうそろそろいいかなと。(首脳陣には)目で訴えていました」。39歳8カ月での完封となれば、昨年記録した38歳11カ月を抜く球団新記録。それでも、杉本投手コーチが「(交代を訴えるかのように)チラチラ見てたから、見て見ぬフリをした」と言うほど、記録には無関心だった。
貪欲に求めたのは、チームの勝利だった。「昨日いい形で勝てたんで、連勝したいと。負けたくないという気持ちで向かっていった」と燃えた。1回はフォームのバランスが悪く、140キロ台が1球も無かったが、2回以降は修正。最速142キロの直球、スライダー、チェンジアップ、フォークなど多彩な球種に、スピード、変化の度合いを微妙に変える西口流のスパイスを加えた。
“悲劇”も打ち破る快投だった。今季は登板した8試合中、4試合で降板後に勝利投手の権利が消滅。「チームでやっていること。誰の責任でもない」と後輩をかばい、この日も変わらぬ信頼感を示すようにマウンドを譲った。渡辺監督は「本人もいいと言っていたし、ランディも間隔が空いていたから」と、涌井に代わる守護神ウィリアムスが救援に成功しての初勝利に満足げ。西口の通算179勝目はチーム浮上へ、価値ある1勝だった。【久保賢吾】
▼西口が8回を0点に抑え2勝目を挙げた。25日の西武は38歳8カ月の石井が完封勝利。39歳8カ月の西口が9回も投げて完封勝利をマークしていれば、自身のチーム最年長完封記録(38歳11カ月)を更新すると同時に、同一球団の38歳以上の投手が2試合続けて完封勝ちというプロ野球史上初の記録を達成しただけに、8回降板は惜しかった。




