右膝内側の痛みで2軍調整を続けてきた日本ハム武田久投手(33)が、即守護神として1軍復帰する。今日30日のヤクルト戦(神宮)から出場選手登録される。チーム内には、抑えの代役増井を再び配置転換することへの慎重論もあったが、武田久本人と栗山監督の意向もあり、“定位置”からの戦列復帰となる。

 29日、千葉・鎌ケ谷で調整を終えた武田久は「今はしっかり投げられている」と、声のトーンも弾んだ。自ら栗山監督に直訴して2日に登録抹消された。復帰も自らゴーサインを出し、再び戦いの場へ。仕事場はもちろんクローザー。「そうじゃなかったら、戻る意味がない」と言い切った。

 3日以降、抑えの代役は増井が務め7セーブ。軌道に乗っているところで、再び配置転換させる懸念も首脳陣にはあった。しかし栗山監督は、この日訪れた鎌ケ谷で「(戻る場所は)本人が決めること。増井も分かってくれると思うし、明日、自分からも(増井に)話します」と、元の職場へ戻すことを決めた。

 右膝は03年に故障した古傷。武田久は「これからも継続してトレーニングを続けながら、うまく付き合っていかないといけない」。昨季セーブ王の絶対守護神が戻ってくる。【木下大輔】