<ソフトバンク1-5ヤクルト>◇3日◇福岡ヤフードーム
5・8メートルと高い福岡ヤフードームの左翼フェンスを、ギリギリで越えた。同点に追い付いた直後の5回2死一、二塁、ヤクルトの4番畠山和洋内野手(29)が、真ん中高めの129キロスライダーを見逃さない。「(外野を)越えたとは思ったけど、入るかは分からなかった。一番いいところで打てて良かった」と笑った。4番の1発で3連勝、5割復帰。交流戦最下位を抜け、これ以上ない形で上昇気流に乗った。
プロ12年目で、福岡ドーム初本塁打。「広い球場で打てたのは自信になる」とかみしめた。続く打席は2死三塁から、右中間を深々破る適時二塁打でダメ押し点を挙げる。3安打4打点で、20打点に乗せた。4番に復帰した5月28日以降、21打数9安打2本塁打だ。
がに股で低く構え、左足を高く上げて踏み込むスタイル。絶不調だった前半戦、確実性を求めて足を上げるのをやめたことがあった。右方向に安打は出ても、怖さはない。「このままで終わるつもりはないから」。サボり癖があった男が、休日は午前中から室内練習場でバットを振った。ようやく本来のフォームで、持ち前の長打を取り戻した。
小川監督は「あいつに回せば何とかしてくれる感じになった」と期待感は高まる一方だ。
悩み苦しんだ10連敗中、ダービーウイークでは東京と京都の開催場所を間違えて馬券購入し、3倍増するはずの2万円をふいにしたことがあった。昨年末にはWIN5で200万円馬券を的中させた競馬通が、趣味にまで影響が出ていた。「10個負けた分、10個勝つつもりで行きます!」。最後は、遠く福岡まで駆け付けたヤクルトファンに力強く約束して締めた。【前田祐輔】




