<ロッテ3-3広島>◇13日◇QVCマリン
広島が執念の猛反撃でドローに持ち込んだ。8回に1死満塁から代打前田智徳外野手(41)が犠飛で0封を阻止。ベテランの一打が、打線に火を付けた。さらに1点を追加して1点差とすると、9回2死一、二塁から途中出場の小窪哲也内野手(27)が値千金の同点タイムリー。ニック、栗原、東出、サファテと主力が離脱する中で意地を見せ、09年以来の交流戦勝ち越しの可能性を残した。
あきらめるな!
ベテランの一振りで打線が目覚めた。0-3の8回。左翼スタンドを埋め尽くした広島ファンが待ちに待った瞬間が来た。この試合初の連打と四球で、1死満塁のチャンス。代打の前田智が打席に向かうと、自然発生的に前田コールが巻き起こった。
打率4割9厘を誇る勝負師は、1ボール1ストライクから益田の144キロ高め直球にも力負けしなかった。浅い中堅への飛球になったものの、中継プレーがわずかに乱れ犠飛となった。代打職人の今季11打点目でシャットアウト負けを免れると、ここから指揮官も絶賛する反撃が始まった。
野村監督
主力が抜けた試合で意地を見せて、いい攻撃を見せてくれた。今年一番と言えるぐらい、いい集中力でいい攻撃が出来た。
2死一、二塁となり梵の右前適時打で1点差。9回になっても勢いは止まらない。守護神薮田を攻め立て2死一、二塁。堂林の二塁打で中東が本塁憤死となり、一時は流れが途絶えかけたが、それでももり立てたチャンス。途中出場の小窪はオール直球勝負の6球目を仕留めた。低いライナーが二遊間を抜け、ついに同点に追いついた。
小窪
必死ですよ。直球待ちというか、向こうもピンチだと思って、必ず甘い球が来ると思っていました。
開幕から好投を続けてきた先発野村が、背中の張りを訴え自己最短4回3失点で降板。先制こそ出来なかったが、これまで援護が不十分だったルーキーの黒星を消せた。6人がリレーした中継ぎ投手陣は無失点。全員で持ち込んだ価値あるドローだった。
栗原の代役4番を務めていたニックも左膝を故障し戦線離脱。選手会長の東出は右手中指を骨折、サファテも一時帰国中。主力4人がいないなかで、チームは1つにまとまった。残り3試合に全勝すれば、09年以来となる交流戦勝ち越しの望みも残った。災いばかりが続いてきたが、一筋の光も見えてきた。【鎌田真一郎】



