<西武2-0阪神>◇13日◇西武ドーム
このまま終わっちゃうの?
虎党の悪い予感が現実になった。和田豊監督(49)は「暴言騒動」以来元気のないマット・マートン外野手(30)を、6番右翼で先発復帰させる勝負手に出た。が、西武石井の前に3タコ、チームは2安打完封負け…。救いようのない展開で交流戦の負け越しが決まり「心配どころじゃない」と嘆き節だ。虎よ、大丈夫か。
和田監督の表情、口調から危機感が伝わってきた。マートンを3試合ぶりにスタメン復帰させたが、打線は目覚めず。38歳のベテラン左腕・石井の前にわずか2安打での完封負け…。4試合連続で1点以下と沈黙する打線について問われると、険しい表情で技術以前の問題だと強調した。
「心配どころの話じゃない。兆しみたいなのもない。気持ちで押されている。緩急に対し、タイミングが取れていないし、全部遅れてしまう。打撃っていうのはタイミングが合わないと振れないからね。ちょっと絞りきれていないな」
キーマン復帰も効果はなかった。この日、3試合ぶりにマートンを「6番右翼」でスタメン復帰させた。9日のオリックス戦で緩慢な守備を見せた後、あえて点を与えたと受け取られかねない発言をして、球団から注意を受けていた。
和田監督は前日12日に「現場としては新聞に載ったことはまったく問題にしていない」と話し、精彩を欠くいくつかの精神的な要因を解決するため、根気強く“カウンセリング”していく方針を示していた。先発復帰までに時間がかかる可能性も示唆していた。
あえてポイントゲッターの6番を託したが、頼るべき助っ人はトンネルの中だった。第1打席は三ゴロ、第2打席は中飛、第3打席は二ゴロと3打数無安打。結果は別にしても、粘り強い下半身から生み出される本来の打球ではなかった。
「アイム、ソーリー。きょうは何もないよ」
マートンはそう言い残すと、西武ドームの長い階段を上がっていった。
「兆し?
今日に関してはないね」
和田監督も打席内容から、復調気配を感じられなかったようだ。初回の鳥谷、そして最終回の新井良と、わずか2人の走者しか出せずに終わった9イニング。打線全体を閉塞(へいそく)感が覆い、頼みの男にも、兆しは見えてこない。
「打席でもう少し、気が出てこないと。完全に押されているもんね」
技術以前の問題を指摘せざるを得ない現状。打開策が見えないまま、交流戦の勝ち越しは消え、借金は3に膨らんだ。【鈴木忠平】



