<中日6-0阪神>◇25日◇ナゴヤドーム

 中日の打のヒーローは和田一浩外野手(40)だ。5回無死一、三塁でメッセンジャーから右中間を破る2点三塁打を放ち、リードを3点に拡大。猛打賞で吉見を援護した。「ここで打たなきゃという勝負どころで打てたのがよかった」。8回最終打席で本塁打が出ればサイクル安打だった。「人生で1度もやったことがないし狙った。甘いボールだったけど、力んでバットの出が悪かった」。渡辺の高めの真っすぐに詰まって中飛。お立ち台で「修行不足でした」と笑わせた。

 チームは東日本大震災で被災した岩手・陸前高田市の米崎中学の生徒20人を招待。始球式を務めた金野祐佳(こんの・ゆうか)さんの父祐樹さん(40)は偶然にも、東北福祉大時代の同級生で同じ外野手だった。「不思議な縁です。子供が行くからと手紙もいただいていた。少しでも励みになってもらえれば」。会心の後半開幕勝利になった。【松井清員】