期待のルーキー右腕に、アクシデントが発生した。阪神ドラフト2位歳内宏明投手(19=聖光学院)が13日、鳴尾浜球場での練習中に腰に強い張りを訴えた。西宮市内の病院で磁気共鳴画像装置(MRI)などによる検査を受け、先発予定だった17日DeNA戦(甲子園)の登板を回避することが決まった。

 緊急事態が発生した。歳内が鳴尾浜での練習中に腰に強い張りを訴えた。ウオーミングアップ後、キャッチボールを行ったが、時折、腰をひねる動作を見せていた。トレーナー相手に再度キャッチボールを行い、ブルペンに入ったものの、わずか数分で出てきた。その後、権田トレーナーらと話し合い、ダッシュなどのランニングメニューを消化せずに施設内に引き揚げた。

 権田トレーナーは「アップをしていて動きが悪かった。ブルペンでのピッチングを予定していたので、立ち投げで確認したが、腰に強い張りがあると訴えてきた。(捕手に)座ってもらって強い投球ができないということだった」と説明した。今日14日以降についても「通常の練習は難しいかなと思う」と続けた。

 歳内はこの日午後、西宮市内の病院で磁気共鳴画像装置(MRI)、CT、エックス線などの画像撮影を行った。症状の程度について、同トレーナーは「今日(13日)、甲子園に来るチームドクターに診察してもらう。現状、詳細な症状は言えない」と話すにとどめた。

 練習を引き揚げる際、歳内は「大丈夫です」と気丈に答えた。ブルペンで投球練習を行った感覚についても「まあ、ボチボチです」と話した。だが、軽めの練習だったことに関しては「僕からは言えないです」と浮かない表情だった。

 歳内は2日広島戦(甲子園)でプロ初登板初先発し、5回1失点と好投した。翌3日に出場選手登録を抹消され、前回10日ウエスタン・リーグ広島戦(佐藤薬品)でプロ入り最長の8回を無失点に抑えるなど、プロ初勝利を狙う2度目の先発に向けて調整を進めていた。1軍再合流目前でのアクシデント。期待のルーキー右腕に試練が訪れた。