阪神の新戦力ブルックス・コンラッド内野手(32=レイズ)が来年の2月中旬に実戦デビューすることが決定的になった。中村勝広GM(63)が16日、宝塚市の自宅で取材に応じ、早期出場の可能性に触れた。

 「特攻野郎」の異名を持つだけあって、早々と“戦場”に立つ。「早く試合に出たい」と球団に要望していたことが明らかになった。

 中村GM

 渉外担当から、マートンとともに早く出たいと聞いている。日本の野球に慣れる意味でも、オープン戦の前半からドンドン出たいという報告を受けた。

 オープン戦の初戦は23日・日本ハム戦(沖縄・名護)。この試合での出場は当然のこと、中旬に予定される恒例の練習試合でも打席に立つ可能性は高い。今回の志願はマートンの教えによるものだった。

 中村GM

 お互いに電話し合っているようだ。奥さん同士も交流があって、「日本の野球をなめて来たら、いけない。甘く見てはいけない」と言っているとか、いないとか…。

 マートンはアスレチックス時代の同僚で、家族ぐるみの付き合いがある。2年連続で最多安打のタイトルを獲得しながらも、昨年は暴言騒動などで苦しい1年を過ごした。日本で山あり谷ありの経験を積んだ先輩が「先生」となり、コンラッドに成功の秘訣(ひけつ)を伝授した模様だ。マートンも入団1年目は2月13日、日本ハムとの練習試合でデビューを飾った。実戦で仕上げるタイプで、オープン戦は皆勤賞で出続けた。コンラッドもマートン流で「優良助っ人」を目指すことになる。【田口真一郎】