阪神福留孝介外野手(35)が4日、打撃の師匠とともに「MVP打法」への回帰をスタートさせた。宜野座キャンプ4日目にして、福留に変化が生じた。スタンスが狭まり、グリップの位置が少し高くなった。

 「効率よく強く打つために変更している。こっちに来て、気になっていたので変えながらやっている」

 本人の言葉を、打撃の師匠でもある佐々木恭介氏(63)が裏付ける。この日沖縄入りした佐々木氏は早速球場に足を運んで、居残り打撃161スイングをチェックした。

 「かなりマイナーチェンジしている。ワングリップ高くなっている。日本にいた時のようなイメージ。ステップとインパクトのタイミングが合い始めた。ええ感じやと思う」

 福留はメジャー移籍2年目に打法を変化。外角に広いストライクゾーン、手元で動くムービングボールへの対応のため、スタンスを広げて重心を低くし、極力動きを少なくした。6年ぶりの日本球界復帰で、環境は再び変化。トラでは“日本式”へシフトしていくというわけだ。

 スタンスをやや狭め、グリップの位置を高く深くしたフォームで中日時代の06年は打率3割5分1厘、32本塁打、96打点でリーグMVP。そのMVP打法をさらに進化させた新打法の完成を目指す。【鈴木忠平】