4年後のWBCへ-。西武菊池雄星投手(21)が12日、日本代表・山本監督の視線をくぎ付けにした。お目当てだった代表候補の涌井、牧田が投球を回避。若手でにぎわう西武のブルペンで、ひときわ目立った左腕の球筋に「生きのいいボールを投げていた。ボールの勢いがいい」と同監督。捕手の真後ろに代表スタッフが集結して、菊池も「力が入って、ばらついちゃいました」と制球は荒れたが、それ以上に150キロ近い剛球を印象づけた。

 日の丸へのあこがれは強い。花巻東高時代、3年夏の甲子園で活躍後に背筋を痛め、高校日本代表入りを逃した。「悔しかった」。プロに入団して3年間で8勝。チームで先発ローテを争う身で、代表入りには「夢のまた夢。でもいつかはそういう舞台で投げたい」。将来の確かな目標に向け、自分を奮い立たせる決意表明のような全力投球だった。