広島がインフルエンザ禍に見舞われた。2日、高信二チーフ兼守備走塁コーチ(45)小窪哲也内野手(27)が、インフルエンザのため中日とのオープン戦(ナゴヤドーム)を欠場した。すでに梵英心内野手(32)ら3選手がインフルエンザで離脱中。試合は1-0で完封勝ちも、野村謙二郎監督(46)は思わぬ誤算に頭を抱えている。

 まさにインフルエンザ禍だ。前日1日にオープン戦に備えて名古屋入りした小窪が、この日朝に体調不良を訴えてリタイア。同じく発熱した参謀役の高コーチとともに、名古屋市内の病院で診察を受け、インフルエンザと診断された。この日は宿舎で静養。今日3日以降、広島に戻るかなどについては今後判断するが、野村監督は「昨日の夜、小窪に『頑張れよ』って言ったばかりなんだけどなあ」と渋面だった。

 誤算続きだ。日南キャンプスタートの2月1日に、新外国人ルイスがインフルエンザに感染。いきなりチームから隔離されたところから不運が続く。2月26日には梵、広瀬、赤松も発症が確認されてチームを離脱。まだ復帰のメドは立っていない。29日の開幕を控えてチームづくりを進めていく時期に選手がそろわない。

 この中日2連戦は、本来ならテストの場になるはずだった。東出が左膝前十字靱帯(じんたい)断裂の重傷を負い、今季中の復帰が絶望的となった。梵、菊池、安部を中心に二遊間を形成する見込みだが、控え戦力として、東出の代わりに呼んだ小窪の状態を実戦で確認するつもりだった。

 「そりゃあ呼んだ以上は使うでしょう。試合で見たかったですよ」と、小窪の先発起用も考えていた野村監督はガックリ。「今年はうちが外れクジだね」と苦笑いするしかなかった。【高垣誠】