<オープン戦:中日2-4広島>◇3日◇ナゴヤドーム

 球界最年長47歳の中日山本昌投手が3日、開幕ローテOKとばかりにオープン戦初登板で好投した。本拠地での広島戦に先発。1番下水流を3球三振に仕留めて好スタート。2回を投げ打者7人に被安打1、無失点に抑えた。「思っていた感じより、ちょっといい」と、自己評価も笑顔で合格点だった。

 プロ30年目、投げた本人も驚く数値が好調の証しだ。1回、2番菊池への5球目が138キロを計測した。「この時期だったら、30年目で最速だね」。技巧派左腕にとって球速はあくまで目安で、山本昌自身が「人生最速」と認識する公式戦での公称最速値も142キロ。シーズン中の夏場でも138キロは速い部類に入るから驚きだ。

 オフに拠点にしている鳥取のジム「ワールドウィング」でトレーニングし、球速アップへの手ごたえを得ていた。昨季より、わずかだが腕の位置を上げ、上からたたくような縦振りへのフォームに微調整した効果も上々だ。開幕ローテに入れると公言している高木監督も「138キロ出たの?

 出過ぎだ」と驚きつつ「これからのことを考えたら十分」と、こちらも合格点をつけた。【八反誠】