阪神の開幕ローテーション争いは激しく火花を散らす。候補の榎田大樹投手(26)が11日、甲子園の室内練習場で調整。前日10日の巨人戦(甲子園)で投げる予定だったが、雨天中止になり、今日12日に教育リーグのソフトバンク戦(鳴尾浜)で先発する見込みだ。

 榎田

 しっかり、もう1度、仕切り直してコンディションを整えてやっていきたい。この時期は立場的にもアピールすることが大事です。しっかり結果を残さなければいけない。

 今季から先発に転向するが、ここまでの歩みは慎重だ。昨年9月末に左肘を手術。「その日によって肘の状態も違う」と話すなど再発防止に努める。そんな状況でも着実に前進。3日の練習試合西武戦(春野)は3回無失点。中継ぎでの実績があるだけに好結果を重ねて前進したいところだ。

 先発6枠のうち、能見、岩田、助っ人2人は確定。ドラフト1位藤浪も有力候補で実質的に残り1枠を競う。和田監督も「2枠、1枠を何人かで争っている。高いレベルでの競争で、つかんでほしい」と言う。鶴や岩本、秋山がしのぎを削り、いよいよ佳境に入る。

 昨季、プロ初勝利など2勝を挙げた岩本は明日13日のヤクルト戦(甲子園)で先発予定。前回登板の5日中日戦(鳴門)は4回2失点だったが、ノーワインドアップでの投球に切り替えてから調子を上げ「次につながる投球はできたと思います」と話していた。若手がひしめく先発争いからも目が離せない。【酒井俊作】