阪神和田豊監督(50)が7日、悩める大砲、新井良太内野手(29)と“青空会談”を行った。甲子園での練習中、ウオーミングアップが終わると指揮官は新井良の元へと歩み寄った。2人並んで外野を歩き、話し込んだ。1往復、2往復…。太陽と、芝生の間での談義は約20分間にも及んだ。

 「一進一退やな。まだ、本来のところまでいっていない。ただ、時々でも、いい打撃ができるようになってきている」

 6月は16打数2安打、打率1割2分5厘…。疲れもあってか、結果が出ない。新井良は「いろいろ。世間話ですよ」と多くを語らなかった。ただ、和田監督は長い目で見て、助言しているようだ。

 交流戦は残り6試合、首位とは2・5ゲーム差。優勝も不可能ではない。

 「常にそういうつもりでいるし、セ・リーグもやられっぱなしじゃいかん」

 意地を見せ、最後まで諦めない。そのためには左腕打ちがキーワードになる。ここまで帆足、菊池、井川、山田と左腕に敗れてきた。きょうもロッテの左腕・成瀬と対戦予定だ。

 「これはうちに限ってじゃなく、どのチームもそういう傾向がある。そういう投手を攻略し、チーム力を上げていかないと」

 当然、その中のキーマンに新井良もいる。悩める大砲にとっても、和田阪神にとっても正念場のラスト6試合だ。【鈴木忠平】