<ヤクルト4-10日本ハム>◇9日◇神宮
日本ハムの戦略は、いたってシンプルだった。「いかに、自分のペースで投げさせないか」。栗山英樹監督(52)が試合前に描いた理想通りの展開で、初対戦のヤクルト先発、ラルーをあっさりと料理。早めに仕掛けて、相手のいら立ちを誘う。2日ロッテ戦(QVCマリン)で1試合3ボークを記録していた右腕の弱点を巧みに突き、“心理戦”で圧勝した。
立ち上がりは、足でかき回した。大引の二盗でプレッシャーをかけて相手失策の間に先制点を奪うと、2-1の4回には無死一、二塁から大野の打席でベンチがタイムを要求。栗山監督がラルーの投球動作について、主審に詰め寄った。「1つの作戦というか…。ボークのある投手だし、止まっていないように見えたら、どんどん行こうと思っていた」。白黒付けることが、目的ではない。“名演技”で、マウンド上の助っ人右腕をいら立たせた。
慌てたのは、ラルーだけじゃなかった。ヤクルトの若き三遊間の動揺も誘ったようで、この回、相手の3失策に乗じて4長短打で一挙5点。打者10人を送る、笑いが止まらないような猛攻で、相手先発をノックアウト。2試合連続となる先発野手全員安打で、今季2度目の2桁得点につなげた。
勝率5割に戻した交流戦も残り5試合。「どれくらい、取れるかな?
勝つためなら、投手もどんどん投入するし、つながり始めた打線を生かしたい」と栗山監督。がむしゃらに、白星をつかみに行く。【中島宙恵】



