<日本ハム3-2ソフトバンク>◇3日◇東京ドーム

 ソフトバンク松田宣浩内野手(30)は重い足取りで一塁からベンチに駆けた。連勝は2で止まった。9回に意地の中前打を放ったが、同点ホームは遠かった。「フォークの精度がいい投手なので何とか前に飛ばさないと…」。亜大の先輩、木佐貫には2度の得点機に凡退、3打数無安打と牛耳られた。

 2回にシュートをファウルしてカウント1-1になると、3球フォークを続けられて空振り三振。この反応が木佐貫を「4球、5球目から今日は全部フォークでいこう」という覚悟へ導いてしまった。4回1死一、二塁ではシュートを高々と打ち上げた。象徴は6回2死一、二塁。全8球フォークで攻められ、最後はワンバウンドに手を出して三振に倒れた。内角に食い込む球も意識して、強い踏み込みも封じられた。

 首位楽天には打率3割3厘と強い松田が、日本ハムに2割9厘とパ・リーグでは最も相性が悪い。今回もチャンスで打てず、ブレーキ役に回った。1度は勝ち越しながら逆転負け。チームとしても東京ドームの日本ハムには4年越しの6連敗と、食えない。

 鮮やか逆転勝ちの首位楽天とは7・5ゲーム差。秋山監督は「つまらんの。点を取らんと話にならん。クッソー」と感情をむき出した。責任を感じた松田は足早に球場を去った。「打点を何とか稼いでチームに貢献したい」。逆転Vの道はじわじわと狭まってきた。【押谷謙爾】