関東のコイ党に朗報だ。今季限りで引退する広島前田智徳外野手兼打撃コーチ補佐(42)が、今日29日巨人戦(東京ドーム)に出場選手登録されることが28日、分かった。

 延長12回を戦い終えた両軍の応援団が、今季の健闘をたたえ合い自然発生的にエール交換を始めた。中でも盛り上がったのは、前田智のスクワット応援。右翼スタンドのヤクルトファンさえも、「まえだ~っ!

 まえだ~!」と叫んでいた。チームの垣根を越えた、その人気者が上京する。

 チームは既にCS進出を決めたため、功労者を今季最後のビジターゲームに緊急招集。前日27日の引退会見では、試合への出場について「今のけがからの回復具合と今の体調を考えてみると、非常に厳しいことに変わりはない」と話しており、打席に立つ可能性は低い。だが、10月3日に行われる引退試合(中日戦、マツダスタジアム)のチケットが完売した今、背番号「1」を見られる機会が増えるのは、ファンにとってはまたとない知らせだ。

 前田智は、引退会見から一夜明けたこの日は、広島・廿日市市内の大野練習場でトレーニングを行った。代わって、登板機会のないブライアン・バリントン投手(32)が出場選手登録を抹消される予定だ。