「巨人大竹」の誕生により、ソフトバンクは球団名変更後、国内FA交渉では初めて獲得を逃す“初黒星”となった。25日、王貞治球団会長は「しょうがないね。本人が決めることだから」。権利行使を表明した際には「いい人が手を挙げてくれた」とラブコールを送った相手だけに、ショックが大きい様子だった。

 逃した魚は大きいが、切り替えるしかない。王会長は「自分たちの中で何ができるか、考えていくしかない。幅広く今のルールの中で可能なことは検討しないといけない」と続けた。重点ポイントである先発陣の補強を目指し、阪神を退団するジェイソン・スタンリッジ投手(35)、日本ハムを退団するブライアン・ウルフ投手(32)の投手ダブル獲得への動きが加速しそうだ。さらにはオリオールズ退団でFAとなった和田毅投手(32)も継続調査する。

 中日からFA宣言した中田賢、日本ハムから宣言の鶴岡は獲得が秒読み段階に入っている。球界初のFA選手3人同時獲得はならなかったが、次なる手を打っていく。