【フェニックス(米アリゾナ州)6日(日本時間7日)=久保賢吾】巨人菅野智之投手(24)が昨季サイ・ヤング賞に輝いたマックス・シャーザー(29=タイガース)のオーラに感銘した。アリゾナ自主トレ最終日のこの日、拠点としたジムにメジャー最高峰の右腕が登場。「ジムに来ると聞いて、ずっと楽しみだった。メジャーの試合も見ますし、これがあのシャーザーかと。話をする機会はなかったですが、貴重な時間でした」と、トレーニングに励む姿を胸に刻み込んだ。

 シャーザーの風格は別格だった。練習中にラグビーボールが乱入し、和気あいあいとした雰囲気になっても、シャーザーは自分の練習に集中し、近寄らせなかった。真摯(しんし)な姿勢が菅野の印象に残った。

 菅野

 ほとんどの選手がボールを投げ合っていたのに、彼のところには誰も投げなかった。オーラというんですか。それがすさまじかった。

 直接アドバイスを聞くことはなくても、同じ空間で汗を流せたことが、今後に向けた大きな財産になりそうだ。田原誠は「こんな経験はここでしかできないこと」と感激。高木京も「オーラが違った」と感じ取った。約1カ月に及ぶアリゾナでの自主トレだったが、運命の糸に引き寄せられたかのように、サイ・ヤング賞右腕が訪れ、充実の日々を締めくくった。