プロは見せ方も大事-。西武ドラフト1位の森友哉捕手(18=大阪桐蔭)が8日、新人合同自主トレの初日に「大物の習慣」を発揮した。午前の最後に待ち受けたのは外野のポール間を往復する持久系のランニングメニュー。「きついとは聞いていたけど、それを上回るしんどさがあった」と素直に振り返ったが、姿そのものは別だった。

 インターバルの間に地べたに座り込む他の新人を横目に、森は立ったまま次のスタートを待った。「高校のときもそうだったので座りたいという感覚にはならない」。名門校ならではの暗黙のルールが習慣になっていた。さらに練習中の表情も自然と意識した。「いっぱい人がいて、カメラも回っていたので、きつくても、すました顔でやろうと決めていた」と平然を装った。

 この日は伊原監督をのぞき、1、2軍の大半の首脳陣が集結。仕上がり具合をアピールする上で「見た目」の印象も評価を左右する。午後のティー打撃ではメーカーからバットが届かず、岡田雅利捕手(24=大阪ガス)から借りて6割程度の力で約200球、振り込んだ。午前9時半からの“プロ初日”は居残りも含め、約6時間半にも及んだ。「やった練習を今日からノートに書いていこうと思います」。新しいノートの1ページ目が、ぎっしり埋まった。【為田聡史】