右肩関節唇損傷から完全復活を期す日本ハム斎藤佑樹投手(25)が逆襲を宣言した。13日、横浜市内で早大時代の同期、広島福井優也投手、西武大石達也投手(ともに25)とプロ初の合同自主トレを公開。昨季そろって未勝利に終わった10年ドラフト1位トリオへの厳しい評価に、「見返す」と反骨心を燃やした。巻き返しを誓い合う盟友の存在を発奮材料に、周囲の雑音をはね返す。

 懐かしさとともに、再起へかける思いが煮えたぎった。早大同期の広島福井、西武大石と自主トレ中の斎藤が4年目の逆襲へ、熱い思いを吐露した。

 斎藤

 福井も大石も言われていると思う。見返す…そういう気持ちでやっていきたい。

 今オフ、期待の裏返しとも言える周囲の厳しいダメ出しが突きつけられていた。「早稲田の3人は何をやっているんだ」「早稲田の3人は終わった」「来年は、頼むぞ」-。三者三様に、心に響く言葉を聞いてきた。斎藤は「耳にタコができるくらい聞いた。もちろん、自分が一番分かっている」と、じくじたる気持ちを結果で晴らす覚悟を示した。

 3度目のオフに初めて、かつての盟友と手を組んだ。発起人となった福井の誘いに、快く乗った。「3人で再スタートという形。これを機に活躍できたら」。3年ぶりの合同トレ。10年のドラ1トリオは、思うような結果を残せないまま3年間を過ごした。悪い流れを断つためのきっかけを求めて、原点回帰を決めた。

 同期の必死な姿が発奮材料になった。斎藤は「それぞれ(投球フォームなど)変わっているところもあって、刺激をもらった」。月日の流れを感じながら、完全復活へ向けたパワーを注入した。「3人とも目標は、ほぼ一緒」。1年間通じ1軍で活躍することが3人の野望で、斎藤の場合は先発ローテーションを守り通すことが目標だ。

 この日、グラウンドで約60メートルの遠投など約3時間の練習後、ウエートトレーニングをこなすなど充実の日々を過ごす。「予定通り。肩はもう、できている」。5日には実家のある群馬で同郷のチームの後輩、大嶋相手に打撃投手も務めた。「去年は絶望的な気持ちだった。今年は、やらなくちゃいけない気持ち」。7日から始まったドラ1トリオの“競演”は今日14日で終了。仲間から得た反撃のパワーを、シーズンで爆発させる。【木下大輔】