2年目左腕がチームで一番の評価をつかんだ。楽天森雄大投手(19)が3日、3日連続のブルペン入り。目慣らしのため打席に立っていたジョーンズが絶賛するほど、キレのある46球を投げ込んだ。12年ドラフト1位だが、1軍の登板はまだない。実績のある先輩たちを押しのけ、星野仙一監督(67)からも「今のところ、一番いいな」と褒められた。

 「一流の打者に評価してもらえたのはうれしい」と笑顔を見せる。打者の手元で鋭く落ちるスライダーが抜群だった。「やばかったです。雰囲気がありました」と、メジャー通算434発の大砲に緊張しながらも度胸よく投げ込んだ。ワンバウンドになるほどの変化に、ジョーンズは「真っすぐも変化球も良い球が来ていた。彼の力がチームに必要になる」と期待した。

 オフには高校の先輩である上園と自主トレを行い、鹿児島の鹿屋体大で動作解析を受けた。自らの体の使い方を知り、「踏み出す足の跳ね返りは大きいと言われた。いいことだと思う」と自信をつけた。この1年で身長は1センチ伸びて185センチ、体重も4キロ増の76キロと成長し続けている。周囲の声にも「良いと言ってもらえても、実戦ではないんで」と気は緩めない。照準はまず9日の紅白戦。結果を出して、さらに評価を上げる。【島根純】