オリックスのドラフト1位新人の吉田一将投手(24)が、3日楽天戦に先発デビューすることが確実となった。これまで2軍調整中だったが、3月31日、仙台入りし1軍と合流した。コボスタ宮城で行われた指名練習には不参加だったものの、高山投手コーチは「まだ少し彼のベストには至っていないと思うが、スタミナなど最低限のことはクリアしたと思う」と、先発要員として招集したことを明かした。

 即戦力右腕として期待されたが、キャンプで右肩の張りを訴え、調整が遅れた。オープン戦でも3試合9イニングで11失点と持ち味を出せなかった。「1年間1軍でプレーし、2桁勝利、投球回150回を残したい」と挑んだプロの世界だったが、開幕1軍には残れなかった。

 だが、23日のウエスタン・リーグで110球を投げ、29日には練習試合で3回無失点と徐々に状態を上げてきた。一方で開幕2カード目の楽天3連戦で、3戦目の先発候補だった松葉らが2軍戦で結果を残せないなどで脱落。吉田一にチャンスが巡ってきた。開幕ローテに滑り込んだ男が、次こそ実力を示す。【高垣誠】

 ◆吉田一将(よしだ・かずまさ)1989年(平元)9月24日、奈良・橿原市生まれ。青森山田では2、3年夏に甲子園に出場したが、登板機会なし。日大を経て12年春にJR東日本に入社し、都市対抗では2年連続準優勝に貢献。昨年ドラフト1位でオリックスに入団した。191センチ、92キロ。右投げ左打ち。