<阪神1-5楽天>◇22日◇甲子園
緊急事態を救援陣が救った。5-0の6回、先発の楽天美馬学投手(27)が阪神先頭の上本の頭にぶつけ、危険球退場となった。突然のアクシデントに、中継ぎに転向した永井怜投手(29)が登板。1死を奪った後は、福山博之投手(25)。ゴメスに適時打は許したが、後続を断ち最少失点でしのいだ。投手陣の結束でリードを守り、チームは4月19日以来の連勝だ。西武と並ぶ5位浮上で、単独最下位を脱した。
永井は動じなかった。危険球に対する阪神ファンの怒号も気にならなかった。「あわてないこと。自分の投球をすればいい」。そう自らに言い聞かせ、マウンドへ向かった。大和に右前打を許し、無死一、二塁としたが、続く鳥谷に力勝負を挑んだ。「変化球を下手に打たれても。ここのところ、真っすぐがいいので」と、直球中心にガンガン攻めた。カウント2-2からの9球目。内角低めに146キロを突き刺した。見逃し三振でお役御免となった。
突然の事態。ここまでの救援陣の実績からいけば、防御率0点台の福山が2番手の本命だった。しかし、まだ肩ができていなかった。敵に傾きかけた流れを止められるのは誰だ?
佐藤監督代行は迷わなかった。
佐藤監督代行
5回が終わった時、森山(ブルペン担当投手コーチ)がベンチに来て、「永井は肩ができています。調子も良いです」と報告があった。じゃあ、永井で行こうと。
同時に、ブルペンには「福山にすぐ作らせるように」と指示を飛ばした。永井が1死を取ったところで、その福山にスイッチ。永井の続投を選ばなかったのは、「まだ中継ぎとして1軍に上がったばかり。低めに投げられる福山にした」と同代行。鳥谷の後は、ゴメス、マートンと1発長打のある外国人選手が続く。そこで、制球力のある福山を送り込んだ。
福山は、その外国人2人に安打を許し、1点は失ったが、長打だけは避けた。最後は今成を遊ゴロ併殺。適時打を打たれたことで「僕の実力です」と口数は少なかったが、準備する時間が限られた中、最少失点でしのいだ。
7回は福山が続投。8回は斎藤。そして、9回はファルケンボーグ。リレーが完成し、4月19日以来の2連勝だ。佐藤監督代行は「念願がかなったよ」と笑顔だった。苦しんだ交流戦も連勝締め。チームの結束を強め、27日のリーグ戦再開に臨む。【古川真弥】



